ワタシゴト

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インドネシア共和国、首都ジャカルタとジャワ島を代表する都市ジョグジャカルタを訪問しまた(2020年2月)   この国を訪れるのは初めてですし、災害対策視察が目的のツアーでしたので、ガイドブックを見ることもなく、あえて予備知識なく舞い降りました。 惹きつけられたのは、店舗など商業建物はもとより、公共建物、住宅、街並のどこをとっても、ディテールにデザインが施されていることです。 無駄にゴテゴテしているわけでなく、高級にみせたいとかでもなく、この国ではそれが普通(スタンダード)なのです。「面」があれば、描く、装飾するということが当たり前の思考の人びとのお国なのでしょう。もともとある太陽や草木、花ばなと、人が後からつくる建物や町並みが一体な印象でした。 つまり、インドネシアの建築スタンダードは、アートとの融合度合いが高い!のです。それを強く感じたのはジャカルタ空港です。ただ広いだけではない、色、ツヤ、ヒカリ、そして至るところに絵画やグラフィックが施されています。もっと観ていたい、もっと居たくなるアメイジングターミナル!でした。     わかりやすいところでは、数十メートルごとに壁に設置された消化器、鉄扉には遊び心のある絵があしらわれています。‘搭乗ゲートまでの道のりが長くても、これなら子どもだって楽しい気分で歩けちゃうね!’   大きな現代アートが壁ごとに飾られています。たぶんインドネシアのアーティストたちの作品です。作家たちにとっても、世界中の人たちの目に止まるこの場所への展示は栄誉なことでしょう。   日本との違いは何なのか?と考えながら羽田空港に戻って来ました。 羽田のターミナルには「あぁ、日本らしい』と思える建築デザインはこれといってありませんでした。 到着ゲートからの通路はひときわ味気ない床壁天井。一定距離に枠組みされた広告看板。それらのビジュアルデザインはハイレベル、ハイクオリティで簡素な公共施設にアート思考をかもしてくれています。漢字、カタカナ、アニメ画に、美しい写真…。日本が誇れる、外国人が大好きで、クール なJAPAN!  私も好きです! ただ、、、、いく前以上に、日本の建築スタンダードには、デザイン性やアートが足りないってことが分かってしまいました。『自分らしくをカタチに』のまる企画としては、国際ターミナルにはその国らしさを建築デザイン、空間デザインしてほしい・・・。 日本はどうしてそれができないのか、、、改めて、パブリックアートの創造と保全の重要性を痛感し、取り組んでいく意義を感じています。 まる企画 業務のご案内// https://maru-tokyo.com/wp/     インドネシアのディティールデザイン、かわいい柄模様のお話し はまた今度。        

4月後半からの自粛期間は、STAY HOME STAY TOKYO を厳守しつつ、DIYリフォームにはまたとないチャンスの日々でした。   そこで、昨年2019年の台風で傷ついた大島分所(差木地の家)の復旧、メンテナンス。メインは建物の屋根と外壁の塗装工事です。コーディネート、マネジメントはもちろん私。塗工は「大工のアベ氏」(旦那さん)です。 今回は塗料を厳選しました。遮熱塗料「ガイナ/GAINA」を塗ることにしました。             GAINAは開発企業の社長さんから「是非試して感想を聞かせてほしい」と頼まれていた塗料です。 GAINAは、JAXAが開発したロケットの断熱技術(打ち上げ時の熱から機体および人工衛星を守るために、ロケットの先端部に塗布する)の応用製品だそうです。   ◉ 実際の効果はどうでしょう・・・ GAINAを塗った部分と塗っていない部分を触って比べると、塗った面は壁が熱くありません。非接触温度計を持っていなくて残念でしたが、手で触った感じで、既存の壁より5℃〜10℃は低温です(箇所による)。     ◉ 『期待以上の効果!』室内が快適に! これまでは・・・> 小さな建物なので、日差しが強いとすぐに室内も高温になっていました。窓を開けて風を通しても、室内に熱がこもる状態でした。敷地が木々に囲まれているので湿度も高く、気温の上昇とともに湿度も増していました。 塗装後は・・・・> 部屋の中のがとても快適になりました。特に和室はモワッとしていましたが、これまでとは明らかに違います。湿気を感じず爽やかです。テレワーク もはかどりました。   ◉ 遮熱は住宅と住環境に優しい 大島分所は、留守中は締め切ったままになるので室内はかなりの高温多湿でした。 冷蔵庫は留守中でもたくさんの電力を使っていました。これからは省エネになりそうです。衣類や布団の保管にも優しい環境になったと思います。 冬はどうなのでしょう? 室内にGAINAを塗ると、相当の保温効果があるそうです。今回は外装だけでしたが、外気温を遮断してくれるのなら、冬場もそれなりに効果がある気がします。実際どうなるのか楽しみです。 【施工記録】使用量 ・外壁:今回は大工のアベ氏によるDIYで、プロの塗工ではありませんでしたが、壁、雨戸、戸袋はプライマー+GAINA(白)2缶を使用。3度塗りで色ムラが気ならない仕上がりになりました。 ・屋根:青色を1缶しか買わなかったので、プライマー+1度塗りしかできませんでした。またの機会に追い塗りしたいです。   ◉GAINAを塗った感想 ガイナは一般的なペンキよりツヤがありません。ザラついた仕上げになるので汚れやすそうですが、静電気が起きにくいので、ホコリが付着しづらいとのことです。 耐用年数も従来のペンキより長いとされています。今までの水性ペンキを塗っていましたが、3〜5年で劣化していました。塩害もあるこの場所で、どのくらい長持ちしてくれるのか、期待しています。 とにかく遮熱効果は折紙付きです。今年、赤道直下のインドの鉄道車輌🚃の塗料に、世界中の塗料の中から選ばれたのですから!(コロナで施工は延期になってしまいましたが) 倉庫、物置などの屋根壁に塗れば、保管物の保存環境も改善されそうです。   【まる企画のちょこっとアドバイス】 塗装は、塗料選びで建物保全効果から遮熱・断熱効果が違います。下地処理と塗り方次第で耐用期間が違ってきます。それは塗ったばかりではわからないものです。だから、金額が安いというだけで決めて良いわけではないのです。何をどうやって塗るのかをちゃんと確認しましょう。そして、所在がはっきりしていて、後々もちゃんと連絡がつく業者さんに頼んでください。 GAINAを試してみたい方、まる企画にお問合せください。製品のみでも、施工実績のある塗装会社さんもご紹介できます。 https://maru-tokyo.com/wp/contact/ まる企画 大島分所は、「TOKYO大島プロジェクト」の拠点です。都会で生活する人たちへ、東京都に属する一番近くの海外、大島の魅力をお伝えお届けしていきます。 業務のご案内// https://maru-tokyo.com/wp/service/ また、2019年の台風被害で傷ついた家屋はまだたくさんあります。別荘もあります。高齢化も進んでいて、家の修理を待ち望む人たちがいます。少しでも復旧や修繕の力になりたくて、できる範囲でお受けしています。      

◎ STAY HOME だから 今回は、あの方のリフォームの続きで、「カーテン」のお話し。 おうちに居る時間が長くなっている私たち。好きな世界が自宅にあることで豊かな時間が過ごせると、改めて思い知らされています。あの方も同じです。妥協のないリフォームが、窮屈なこの時も心を癒す力になっていることでしょう。 **************** この仕事の勝負どころは、クロスの壁面とカーテンのコーディネートでした。
海外にも暮らしていらしたお客さまにとって、カーテンへのこだわりはプロも唸るほどです。欧米では、カーテンは部屋の印象、グレード感を表現する重要なインテリアです。もちろん日差しや室温の調節や、室内を覗かれない目隠しの機能面も大切です。 <オーダーカーテンの編> オーダーカーテンは生地選びによっては際限なく高いものになってしまいます。予算もあることですから、どこにカーテン製作をお願いするか??この判断こそが、まる企画の存在意義です。
生地選びからドレープやギャザーの入れ方を決め、縫製までを任せられるカーテンの専門家を知っていました。カーテンのコーディネーター&ディレクターの桐生さんです。 彼女には、予算を抑えるために輸入生地と国産生地を巧みに組み合わせて生地を選んでもらいました。 打合せはスケッチ、原寸大の紙、施工例写真などを駆使して、「そこはフワッと」「もうちょっとたっぷりと」など、お客さまの抽象的な言葉の意図するところを共有するのです。そして、仕立て職さんたちへは専門的な指示に替えて、最終的に製品として仕上げてくるのですから、特殊技能としか言いようがありません。 イメージどおりに仕上がってくるかは、私も待っているしかなかったです。     【まる企画のちょこっとアドバイス】 ※新築でもリフォームでも、カーテンを後回しにしないこと! 私は、お客さまに代わってカーテンのことを考えてくれる設計士さんや工務店さんに会ったことがありません。「床壁天井窓をつくるのは当社の仕事ですが、カーテンは業務外です。家が出来上がったらお好きなようにしてください。」と言うセリフをたくさん聞いてきました。(そうしたお客さまのサポートもたくさんしてきました。) だから、カーテンのことは自分でちゃんと考えないといけません。 「後回しにしないこと」にはわけがあって、カーテンをどう吊るするか(カーテンなのかシェードなのか、ブラインドにするかなど、何をどこにどうやって吊るのか、カーテンボックスの有無など)で、天井や窓枠の工事方法が異なるからです。当然、工事金額も違ってきます。 ※カーテンを内装と一緒に、プランニング、デザインしましょう! そうすれば、  ◇せっかくの空間にありきたりのカーテン😓    ◇カーテン予算をみていなかったからとりあえずホームセンターで・・・😅 といった残念なことにはなりません。壁や家具とカーテンがバランスしたお部屋は、毎日幸せな気分で暮らせます。また、例えば内装工事に10万円オンしても空間が見違えることはありません。しかしカーテンに10 万円オンしたなら、1ランク~2ランクはセンスアップできます。それが空間全体のグレード感やお洒落度をアップしてくれるなら、費用対効果は絶大です。   全ての窓のカーテンの内容が決まり、発注から3週間後、いよいよ納品です。 その予定に合わせて床壁天井を仕上げ、最後にカーテンが吊られて、この工事は完了しました。 「最初は、お若いので不安もあったけど、彼女はたいへん良くやってくれました。思っていたとおりのカーテンができました。」と満足の評価をいただきました。 ゴージャス、シンプルに関わらず、カーテンは重要なインテリア。まる企画はこれから先も、お部屋のリフォームにはカーテンも一緒にご提案してまいります。カーテン選びをサポートします。   あの方にお似合いの窓辺のステージがご覧になれます↓ https://www.youtube.com/watch?v=cM-UM4O44lQ                   あの方にお似合いな、エレガントな花模様のお部屋(1)        

ある日の私は、いつものようにコンビニで昼ごはんを買っていました。知らない電話番号からの着信に買い物カゴを持ったまま出てみると、テレビで聞いたことのあるお声で「わたくし、◯◯〝・◯◯◯◯。おわかりになります?」私は緊張しながら「はい、よく存じあげております」と答えました。 その方の要件は「本宅の近くに中古住宅を購入するので、リフォームしたい」とのことでした。もしかしたら、この方のご要望にお応えできるリフォーム屋さんはそうどこにでもは居ないかも??・・・。「私、できます!」とすぐにお返事しました。後日、購入予定のお宅でお打ち合わせし、お部屋は花柄の壁にしたいとのことでした。私はデザインコンセプトは【大人カワイイおウチ】だな!と決めました。   <クロス選びの編> 最初は国産で構わないのでクロスのカタログが見たいということでお持ちしましたが、ヨーロッパ調の繊細で明るい花柄のものは少ないのです。輸入のクロスは国産品より多少値が張りますが、やはり比べると花柄模様のクオリティがまったく違います。お客さまの世界観を実現するのは、主要な部屋やアクセントウォールには輸入クロスを使用して、国産のクロスとコーディネートしました。こうすれ、全体のコストが抑えられます。             【まる企画のちょこっとアドバイス】 クロスは国産品でも、サンゲツやリリカラほか、選びきれないほどたくさんの色柄の製品があります。自宅やオフィスだと業者さんが白系の安価なサンプル帳を持ってきて「この中から選んでください」と言われますが、無難で面白くないと思ったら、ここでちょっともがいてみてください。自分の空間なのだから、元気になれたり、お気に入りの家具に似合う色柄は何だろう?と・・・。 ◇派手すぎるかも ?  毎日居る空間ですから、すぐに慣れて愛着が湧く空間になっていきます。気に入ったものが見つかって部屋の全面に使うことに勇気がいるなら、壁の一面だけ色を変えてみても良いのです。 ◇飽きてしまうかも? 自分の好きにこだわって、イメージして選んだクロスなら、そんなにすぐに飽きてしまうことはありません。そのうち自分と一体化して居心地の良さは増していくものです。それからクロスは、白だろうが柄だろうが、長くても十年程度で貼り替えるものです。 ◇自宅は自分の空間ですから、 ご自宅でも、アンティークなカフェのようにもなれるし、モダンなホテルのようにもなります。外国のデザインを復刻した国産仕様のクロスもあります。これなら普通のクロスやさんで問題なく貼れます。   ハイセンスなお客さまと一部屋ずつデザインを決めていく時間は、仕上がりを想像しながらの楽しい時間でした(時に厳しい場面もありましたが、、、)。 たまにSNSやテレビでこのお部屋を目にします。あの方が好きな世界観をつくるお手伝いができて幸せです。          

神保町の本屋街にホテルを建てるプロジェクトマネジメントが、前職での最後の仕事でした。当時の私は管理職にほぼ移行し、お客様相手の仕事に携われなくなることに寂しさを感じていたので「赤坂さんが最後まで面倒をみてくれるなら発注する」と先方から言われた時は、社内事情はさておき素直に嬉しかったです。 会社からもOKをもらって仕事がスタートしました。しかしそれからが大変で、オーナーと運営サイドが作りたいホテルのコンセプトが違っていたので、着工してからもデザインが決め込めない状態が続きました。工程に迫られながら提案を重ねて、ようやくコンセプトは一本化され、神保町の街並みにお似合いのレトロモダンなホテルが完成しました。   東京オリンピックが決まり都内には小規模なホテルも増えています。ホテルは内装だけで繁盛する訳ではありませんが、やはり他には無い個性を持っていないと長期的には戦えません。 小さなホテルであればあるほど、「此処が好き」「このホテルに泊まりたい」というファンを増やしていかないと…。それには、ホテルの空間とサービスを貫ぬくコンセプトが必要です。ひとはその世界観やストーリーに共感共鳴して、それでファンになるのでしょう。 だから、コンセプトがぶれていたり、コンセプトと違った仕上がりになってしまうことはとても危険です。このプロジェクトは体制が複雑だったことや途中で担当者が代わる事態もあって、それぞれの立場で生みの苦しみを味わっていました。でも、いいホテルにしたい思いは誰もが一緒でした。 世界に一つだけの小さなホテルの竣工を見届けて、私は会社を退任しました。あの時のプロジェクトメンバーはどうしているのかな? 人気のホテルなのだと噂で聞いて嬉しいです。東京にご用の方は、神保町にお泊りしてみるのも粋ですよ。 HOTEL「SAKU REN JIMBOCHO」 https://saku-ren.com/ 施主   :(株)リヴ ホテル運営:(株)咲楽 設計;(株)翔設計/ 施工:(株)伊勝/ 造作家具:(株)立米 /サイン:三沢工芸

2018年早春、25年勤務の前職を退任して間もなく、しばらくは人生の休暇と決めてのんびり過ごしていたところに、10年来の友人ホキ徳田さん(84歳で母のような)から連絡がありました。当時、六本木芋洗坂にあったピアノバー・北回帰線が移転を余儀なくされているとのこと。「新店舗のデザインと内装工事を期日までに間に合わせて~!」とお頼みされたことが「まる企画」設立のきかっけでした。  4月18日、初めてホキさんに連れられて現場に入る。ホットドッグ屋さんの居抜き物件。 デザインを起こし、ゴールデンウィーク明けに着工。1ヶ月後には、旧店舗からピアノや家具がやってきます。新店舗は前のお店の半分程度の面積で、ピアノを置いたら席数はわずかになってしまいます。狭さを感じないように工夫して、優雅にゆったりとした気分でピアノを聴けるNew北回帰線を目指します。 6月25日、予定通りに工事が終わり、無事にお引き渡しができました。ここからしばらく、店内は大量の荷物で足の踏み場も無くなりました。依頼人の欲しい空間をつくって喜んでもらえることが、純水に楽しく、嬉しく、原点に返った気持ちでした。 この先は好きなことだけをやっていこう。せっかく身に着けた能力や技術、職人さんたちの人脈があって、きっとホキさんみたいにこだわった空間を望む人がいるのなら、それを叶えることが私にはできるのだから。 デザインとかプロデュースとかマネジメントとか、言葉にするとわかりにくいけれど、この仕事を続けていこうと決めました。「赤坂ちゃんが会社を始めるなら、ひとまずこのお店にポストを置いていいよ」とホキさんが背中を押してくれました。 屋号は、ある日天から降ってきて「まる企画」になりました。 7月20日、New北回帰線とまる企画、グランドオープンいたしました。